占い師である母から聞いたお客さんのこと

私の母は占い師だ。
基本的にお客さんのことは外では話すべきではないが、顔や名前を伏せるならそう問題でもないので母はよくお客さんの話をする。
占いはやはりいくら派手な看板で宣伝しても、口コミに勝る宣伝はないと思う。
母は自宅で仕事をしているが、小さな看板1つ立てているだけで広告を出したこともないが人から人に噂を聞いて新しいお客さんが毎月のように来ている。
ごく普通の人がほとんどだが、中には変わった人もいて「うちのシロ(犬)がぐったりしているのですが夏バテでしょうか」「隣の奥さんが挨拶してくれなかったのですが私が何か怒らせたでしょうか」など占いできくにはあまりにも些細なことをお金を支払ってたずねるのだ。
そのお客さん自身も毎回足を運ぶのも大変なのでもっぱら電話できくそうだ。
多い時は一日に2、3回かかってくるという。
自分で考えるということがなく全てを占いに委ねるというかなり妙な人である。
他にはずいぶん昔、あのキムタクの彼女だと言い張る女性がいたそうだ。
お世辞にも美しいとも魅力的とも言えない人で彼とのけんかの話などを延々としたらしい。
何度もやってきては具体的に話すので信じそうになったそうだが、彼はその後すぐに結婚した。
凄まじい妄想にちょっと恐ろしくなる。
しかし、いろんなお客さんがいて結構楽しめるとも思う。
私の知人に占い師が居ます。
男性で、ほぼ同年代の方ですが、第一印象では、風貌からして、チョッと変わった人だなあ。
と、云う印象でしたね。
肩まで伸ばした髪はソバージュをかけた様にちじれていて、浅目のニット帽に丸メガネ。
正直、怪しかったです。
最初にお話しした時、占いの話は一切でなかったし、生鮮市場に勤めていらっしゃると伺っていました。
ある時、同じ場所に居合わせた共通の知人が、彼に手相を見てもらったりしていたのを見て、初めて本職が占い師であることを知りました。
聴くと、小さい時から割と霊感などが強かった様で、超常現象なども経験されていました。
自分の特異性に気付いた彼は、瞑想を習得し、四柱推命や、タロット、手相学など独学で学ばれ、風水のアドバイスなどもされていました。
しかし、お勤めの仕事もあった為、活動は制約的だったそうです。
ある時、独立したいと思う。
と、云うことをお話しして下さり、その翌年くらいに、占い師として独立されました。
ご家族もいらっしゃる中での独立は、きっと勇気が要ったでしょうが、きっと彼は宿命として捉えて、独立に踏み切ったのだと思います。
おそらく、未来が見えていたのかもしれません。
でも、私は、プライベートでは依頼しにくくて、ずっと友人のままで居たいと思っています(笑)

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